ロシアではリベラルな政治家は簡単に忌避される…。!?

ロシアではリベラルな政治家は簡単に忌避される…。
 プーチンは、ロシア国民が、強引でも強いリーダーを求めていること、そして何よりも秩序を求めていることを知っていた。その期待に素直に応えるためには、目に見える「敵」も永続的に存在させなければならない。
 しかし、これはプーチンに限ったことではなく、他の独裁国家、あるいは民主主義国家でも政治指導者がしばしば用いる手法である。ウクライナ戦争に反対し、プーチン政権の弾圧と腐敗を批判し続けるロシアの政治活動家の一人に、アレクセイ・ナワリヌイがいる。ナワリヌイはプーチン政権によって投獄されているが、多くの人々の支持を集めることはできていない。特にソ連崩壊の混乱を知る高齢の有権者にとって、リベラルな政治家と秩序は決して交換できないからだ。
 しかし、プーチンの現在の秩序はいつまで続くのだろうか。過去の無秩序をいい意味で知らない若い世代は、疑心暗鬼になり、反発を覚える。秩序はあっても、これは決して正義ではないことに気づいているのだ。その若い世代が権力を握り、現在のプーチンの秩序が限界に達したとき、正義が秩序を、ひいてはロシアを変えていくかもしれない。